RoHS指令とは?
2006年7月1日から施行された、電気・電子機器に対する特定有害物質の使用制限に関するEUの指令。
生産から廃棄・処分にいたる製品のライフサイクルにおいて、人の健康や環境負荷を最小限に抑えることを目的とされている。
①鉛、②水銀、③カドミウム、④6価クロム、⑤ポリ臭化ピフェニール、⑥ポリ臭化ジフェニルエーテルの6種類が対象物質となる。
日本の企業から輸出する製品にも指令が適用されるため、各社が対応を進めている。
弊社での対策
【RoHS全廃5種 不使用宣言物質】
①鉛、②水銀、③カドミウム、④6価クロム、⑤ポリ臭化ピフェニール
6価クロムを用いるめっき工程の解説
【6価クロム化成皮膜生成】
一般的にクロメート処理と言われる、6価クロム不動態皮膜を用いた防錆処理法。
【6価クロム電解皮膜生成】
電気めっき法を用いた6価クロム溶液中に、溶解させた金属イオンを電解析出させる方法。(※亜鉛クロメート処理(クロメート・ユニクロ・黒亜鉛・アルミ化成処理)等)
【6価クロム化成皮膜】
6価クロム溶液に浸漬し、6価クロム不動態皮膜を生成させる、一般的にクロメート処理といわれる防錆処理法。
【問題点 その1】
現在、対策の主流は3価クロム溶液に浸漬しクロム不動態皮膜を得ているが、6価クロム不動態皮膜よりはるかに防錆力が劣る。
【問題点 その2】
条件によって、3価クロムから6価クロムになる可能性があり、管理に難が生じる。
【問題点 その3】
黒色皮膜生成が難しい。
弊社での対策
顧客要望による3価クロムと6価クロムの併用が可能です。
現状のクロムめっきの問題点
【クロムめっき、硬質クロムめっき、黒色クロムめっき等6価クロム電解皮膜】
電気めっき法を用いて6価クロム溶液中に溶解させた金属イオンを析出させる方法。
【問題点 その1】
6価クロム溶液を用いる為、廃液処理問題を抱える。
【問題点 その2】
析出皮膜中に、高濃度の6価クロムイオンが残留し、多段洗浄を行っても除去できない。
【問題点 その3】
電解皮膜に対した認識不足から、危機感がない。
弊社での対策
試験研究棟を併設しています。
(※RoHS指令対応分析計測機器多数。溶液設計用試験機器や皮膜分析機器完備。)
【蛍光X線膜厚計】
試料表面にX線を当て、試料表面に析出した金属皮膚の厚さを測定する装置です。
【微小硬度計】
試料にダイアモンド製の四角錐を押し当て、できた圧痕から試料の硬度を測定する装置です。マイクロビッカース硬度計とも呼ばれ、微小な試料を測定する際に使用します。
【超深度形状測定顕微鏡】
3次元の形状を測定できる顕微鏡です。表面の計行表面粗さや、凹凸の高さを測定します。
【紫外可視分光光度計】
RoHS指令対応機器です。光を試料溶液に照射し、紫外可視波長域での試料の吸光度を測定することで、目的成分の定量を行う装置です。
【X線回折測定器】
試料の元素の状態や結晶構造を測定する装置です。
【携帯型X線分析装置】
携帯タイプの元素分析装置です。屋外や非常に大きいものでも分析が可能です。
【CAS試験器】
製品や部品の耐食性を評価する試験器です。
※その他、塩水噴霧耐食試験等社内対応が可能です。
『弊社の6価クロム計測技術管理』
【RoHS関連のISO・JOSによる6価クロム計測管理】
クロム系めっき廃液管理、各種法令、条例、ISOに基づく廃液分析を毎日実施。
【皮膜中の6価クロム定性試験・定量試験】
JIS規格による定性試験・定量試験分析を社有分析装置で対応可能。
(蛍光X線分析法/ジフェニカルバジット吸光光度法/イオンクロマトグラフ法)