アルマイト処理とは
アルミニウムはそのままの状態でも表面に薄い酸化膜を生成するので、一般的に錆びにくく耐食性が良いと言われていますが、柔らかい金属である為、傷つきやすく、環境の変化にも弱い金属です。
アルミニウムに人工的に分厚い陽極酸化皮膜※を作る表面処理を行い、耐食性、耐摩耗性や硬度を付与すること、またその工程において着色をして装飾することなどを目的とした処理が「アルマイト(陽極酸化)処理」です。
※アルミニウムは、空気中で酸化して自然と表面に酸化皮膜を形成しますが、その酸化皮膜は数ナノメートルと薄く、傷や腐食などがアルミ素地に達してしまうことも多いため、アルマイト処理により酸化被膜を10マイクロメートル以上にすることができます。
アルマイト処理の用途
アルマイト処理により、アルミニウムの硬度や耐食性などを向上させることで機械部品(自動車部品、航空機関連部品、シャフトやロールなどの機械部品等)への利用も進んでいます。
また、白色、黒色、カラー、梨地、光沢処理、つや消し処理及びこれらの組合せ処理によりアルミニウムに装飾性を与えることができます。
アルマイト処理が行える金属
アルマイト処理が行えるのは、「一般的な金属加工で用いられる展伸用」のアルミ合金です。
ただし、ジュラルミンの2000番手や超々ジュラルミンであるA7075、また、鋳物などの鋳造品はアルマイト処理には適さない合金です。
当社におけるアルマイト処理の種類
アルマイト
特徴 | 防錆・耐食性・電気的特性(絶縁被膜) |
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膜厚 | 10~15μ(要求により膜厚変更可) |
用途 | 機械部品、工業製品一般、家庭用品 等 アドビ1017558175 |

着色アルマイト(黒のみ)
特徴 | 装飾性(各種染料*要相談)・光学特性※他特徴は白アルマイトと同様 |
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膜厚 | 10~20μ(要求により膜厚変更可) |
用途 | 装飾用途部品、光学部品 等 アドビ1387165756 |

硬質アルマイト
特徴 | 高硬度・耐食性・耐摩耗性・絶縁性 |
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膜厚 | 10~20μ(要求により膜厚変更可) |
用途 | シャフト、摺動部品、航空機部品 等 アドビ1132504826 |

光沢処理/艶消し処理
特徴 | アルミ表面を粗くすることで艶を消したり、化学研磨により光沢仕上げにしたりします。 アドビ1403154182 |
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